汚濁物質の分解処理の種類と特徴

 汚水に含まれる汚濁物質を分解する方法の多くは、微生物を利用しています。この理由は、物理化学的に分解するには、多くのエネルギーが必要なため、費用が高くなってしまうためです。汚水を浄化して川などに放流する場合、浄化処理の中心的役割を果たしている部分に、ほとんどが活性汚泥法を採用しています。主な汚濁物質の分解処理を図に示しました。

 なお、汚水を浄化する方法には、他に汚濁物質の分離処理があり、実際の汚水処理は、これと分解処理との組み合わせで行われることが多いです。
汚濁物質の分離処理の種類と特徴
汚濁物質の浄化には分解処理と分離処理をうまく組み合わせる


汚濁物質の分解処理の種類


 分解処理の特徴は、以下の2つです。

  1. 微生物を用いた処理は外せない
     汚水を浄化処理する場合は、微生物を用いた分解処理を抜きにはできません。例外的に、凝集剤処理のみで下水道に流す場合などがあるだけです。また、超臨界・亜臨界処理は、生物的処理なしに高度な処理水を得られますが、現在のところ畜産農家が導入するには高価で管理が困難です。

     ふん尿を含む汚水を農地還元以外で最終的な処理をするのであれば、活性汚泥法、生物膜法、ラグーン処理から選択することになります。農地還元するのであれば、スラリーばっ気、簡易ばっ気、メタン発酵、貯留から選択することになります。


  2. 設置、管理、費用の面で制約が多い
     微生物を用いた分解処理は、積極的処理と依存的処理に分けることができます。積極的処理の場合は、微生物を活性化させるために、適度な環境を維持する必要があり、ある程度の管理技術や費用を要します。一方、依存的処理は、自然環境中での成り行き任せの方法なので、管理が容易ですが、かなり広い土地面積が必要です。積極的処理でも、スラリーばっ気と簡易ばっ気は、管理が容易ですが、最終的な処理として農地還元しかありませんから、依存的処理の貯留と同等と考えることができます。

     分解処理を導入する際には、積極的処理ならば、性能に間違いがないことを確認することはもちろん、その管理技術を習得できるか、もしくは管理を外部に委託できるかを十分に検討する必要があります。最終処分が農地還元の場合は、散布に必要な農地と、散布するまでの間、貯留できるだけの容量のタンクを確保しておく必要があります。

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