土壌蒸散

 土壌に浸透させて土の表面から蒸散させる方法です。蒸散とともに、土壌中の微生物による分解も進みます。しかし、活性汚泥のように酸素を送り込んでいるわけではないので、有機物の分解能力は低いです。有機物に限らず、土壌蒸散させる水のSSが高いと、すぐに目詰まりを起こして土壌全体に浸透しなくなります。活性汚泥法等できちんと浄化処理をした上で蒸散する方法だと思ってください。なお、土壌蒸散では脱窒による窒素成分の浄化をある程度見込むことができます。

 土壌に浸透できるほどの浄化処理をしたり、農地還元に近い土地面積を確保したりできるならば別ですが、土壌蒸散させる土の下には、地下水の汚染を防ぐための遮水が必要です。

 雨が多い時期に土壌の保水力満杯に水分を含んでしまい、処理水が土に入らなくなることがあります。これを防ぐために、ハウスなどで覆いをするようにします。このとき、通気性を損なわないようにしてください。

 土壌の蒸散能力は、冬の蒸散が最も少なくなる時期を想定して、1日あたり1L/m2程度です。これに必要な面積の確保が必要です。不足していると、処理水が土に入らなくなって、別途処分先を探さなくてはならなくなります。ハウスをかけると蒸散が促進されるような気がしますが、逆に換気が悪くなるので、それほど期待できません。雨水が入らなくなる効果がある程度だと思っておいた方が無難です。

 蒸散は、ミネラル成分や未分解の有機物など、気体になるもの以外は残存しますから、それらが土壌に蓄積していきます。蓄積が進むと、土は、水がしみ込みにくく保水力のない性質に変わります。こうなると土を交換することになります。土壌の微生物の分解能力を超える有機物が入ると、その時期が急速に早まりますから、きちんと浄化処理してから、土壌に入れることが大切です。


土壌蒸散は、十分な面積、雨水対策、遮水、適切な浄化処理、土壌の入れ替えが重要です


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