生物学的脱窒処理

 硝酸や亜硝酸を窒素ガスにする脱窒菌の作用を利用して、比較的安価に、汚水中の窒素を除去する方法です。畜産排水には窒素が高濃度に含まれていることが多く、通常の活性汚泥処理だけでは十分に窒素が除去できません。このような場合に生物学的脱窒処理が利用されています。

 生物学的脱窒処理をするためには、脱窒菌が活躍できるように、以下の環境を整える必要があります。

  1. 窒素は硝酸または亜硝酸の形にする
      尿に含まれるアンモニアは、ばっ気等で酸化して硝酸や亜硝酸にしておく必要があります。

  2. 汚泥の滞留時間を長くする
      脱窒菌は増殖が遅いので、脱窒槽の汚泥の滞留時間を長くする必要があります。

  3. 電子供与体を加える
      脱窒するためには、メタノール、硫黄、汚水のBODなどといった電子供与体が必要です。人間にとってのご飯に相当するものが電子供与体で、酸素に相当するものが硝酸や亜硝酸だと考えてください。

  4. 嫌気的にする
      酸素があると脱窒は進みません。

  5. pHを調整する
      脱窒が進むと、pHが高くなって脱窒が止まってしまいます。適宜、pHの調整が必要です。電子供与体として、畜舎汚水等の濃度の濃い汚水のBODを利用している場合は、pHの調整が必要ないこともあります。

  6. かく拌する
      かく拌すると、効率的に反応が進みます。


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