高温発酵により雑草の種子が死滅する

雑草の種子:60℃、2日間でほぼ発芽率ゼロ

 牛ふん堆肥を施用したらほ場が雑草だらけになる、と言った話を耳にします。それは、発酵温度がきちんと上らなかった堆肥だったからです。

 牛は草を食べるので、その中に雑草の種子が多く含まれています。雑草の種子は、牛の消化器官の中でも消化されないで、そのまま牛ふんとして排せつされます。植物の種子は、牛ふんの中でも長い期間生存しています。

 このようなふんを堆肥化処理したときに、温度が60℃まで上がらなかったり、部分的に温度が上がらなかったりすると、雑草の種子が生き残っている可能性が高いです。種子の死滅には60℃で2日間の高温条件が必要ですから、きちんとした堆肥化処理が重要です。堆積発酵では、堆積物全体がその温度になるわけではないので、少なくとも3回の切り返しをして、その都度60℃以上に温度を上げる必要があります。


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