水分調整に必要な副資材の必要量の求め方

オガクズを用いて水分調整する場合のオガクズの必要量

 乳用牛50頭分から出た、水分86%の牛ふんを、水分25%のオガクズで、水分72%に調整する時のオガクズの必要量は下記のように計算します。

搾乳牛ふん1日1頭45kg、オガクズの水分を25%、オガクズの容積重を0.3kg/Lとした場合
牛ふん量: 50頭×45kg=2,250kg=2.25t
オガクズの必要量: 2.25t×(86%−72%)÷(72%−25%)=約0.67t
オガクズの容積: 0.67t÷0.3kg/L=約2.2m3
1日に2.2m3のオガクズが必要になります。

副資材の必要量を計算してみよう



オガクズと戻し堆肥を利用して水分調整する場合のオガクズの必要量

 現場では出来るだけオガクズの混合量を減らしてコストの削減を行う必要があります。その手だてとして戻し堆肥の利用が有効です。なお、戻し堆肥は水分50%以下で用いるように乾燥などの処理が必要になります。また、戻し堆肥の量をもっと増やす場合は、前処理後の水分をもっと低く(この例の場合ならば72%よりも低く)しなくてはなりません。
戻し堆肥の量を多くする場合は、前処理の水分を低くしないとダメです。

上の例の搾乳牛50頭のふんに、水分50%の戻し堆肥を0.6t用いた場合のオガクズの必要量
乳牛ふんに戻し堆肥を加えた合計量: 2.25t+0.6t=2.85t
その場合の水分: {(2.25t×86%)+(0.6t×50%)}÷2.85t=78.4%
オガクズの必要量: 2.85t×(78.4%−72%)÷(72%−25%)=約0.39t
オガクズの必要量を0.67tから0.39tへと約半分することが出来ます。



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