戻し堆肥を使った時の塩濃度

 戻し堆肥を使た堆肥は、塩濃度が高くて耕種農家が嫌うことがあります。戻し堆肥のみで前処理を行い、堆肥化を繰り返すと、表のようになります。乳牛ふんではECが高くなりますが、全国農業協同組合中央会「有機質肥料等品質保全研究会報告書」の推奨基準では、5mS/cm以下なので、特に問題ない値です。

(注) ECはdS/mで表されることがありますが、意味はmS/cmと同じですので、数字はそのまま読みかえられます。

 戻し堆肥を多用すると、ふんの塩類が蓄積して行くように思えますが、実際には、ある程度まで濃度が上がったところで止まります。例えば、でき上がり堆肥の半分を戻し堆肥にした場合でも、でき上がった堆肥のほとんどの部分が1〜4回堆肥化を回ったもので占められます。1回の堆肥化で3ヵ月処理したとしても、4回堆肥化処理を受けたものでも、3ヵ月×4回=12ヵ月なので、ふんのみで堆肥化を1年かけて行ったものと変わりないわけです。このため、塩類濃度は一定の濃度以上にはなりません。

 どのくらいまでの濃度になるのかは、原料であるふんの塩濃度によるところが大きいです。施肥の際に問題にされることが多いカリウムの濃度を上げないように、尿が極力入らない工夫はしたほうがいいでしょう。

 なお、戻し堆肥のみで堆肥化を繰り返すと,通常の容積重に堆肥原料を調整しても、うまく発酵しなくなります。
戻し堆肥だけで堆肥化できる


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