汚濁物質の浄化には分解処理と分離処理をうまく組み合わせる

 汚水を浄化する方法には、大きく分けて分解処理と分離処理の2つがあります。

 分解処理は、微生物や、物理化学的な方法を使って、汚濁物質を分解して無害な物質に変える方法です。分解処理は、汚水処理にかかすことができませんが、設置、管理、費用の面で制約が多い処理法です。
汚濁物質の分解処理の種類と特徴

 分離処理は、物理化学的に分離するだけなので、管理が容易でコストパフォーマンスに優れている一方で、方法ごとに処理できる汚水のタイプが限られているのが特徴です。また、1つの方法だけで浄化が完了することは、ほとんどありませんし、分離した後の汚濁物質の処理が必要です。
汚濁物質の分離処理の種類と特徴

 分解処理の前に分離処理を行うと、分解処理の管理が容易になったり、費用が安くなったりすることが多いので、実際には、これらの処理方法を組み合わせて浄化することになります。例えば、分解処理の1つである活性汚泥法で汚水を浄化して放流する場合、汚水をそのままばっ気槽に投入するよりも、最初沈殿槽(初沈槽)や固液分離機で分離処理してから投入する方が、活性汚泥処理施設を小型化できますし、管理も容易になります。

 安く、簡単に汚水を処理するためには、分解処理と分離処理をうまく組み合わせることがポイントです。


汚水処理には分解処理と分離処理をうまく組み合わせることがポイント

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