水を土壌に浸透させる方法は、以下に記載する理由から、お勧めできません。この方法を選択するべきではないし、現在行っている場合は、別の方法に変えることを検討してください。
土壌に浸透できる水の水質は、法律で厳しく規制されています。もし、汚濁物質を含む水を浸透させた場合、土壌に吸着されるものは蓄積して土壌を汚染していきますし、吸着されないものは浸透して地下水を汚染するようになります。土壌や地下水の汚染は、問題が顕在化するまでに数年の期間がかかります。しかし、逆に地下水の汚染が始まると、何らかの浄化処理を行わない限り、数年から数十年は汚染し続けます。土壌や地下水を汚染した場合、その浄化が義務づけられており、莫大な処理費用を負担することになります。
法的には、きちんと浄化処理をして、水質基準をクリアすれば、土壌に浸透できることになっています。しかし、土壌浸透は河川等への排水以上に規制が厳しく、畜産排水をそこまで浄化しようとするならば、RO膜を通すくらいの費用がかかってしまいますから、まず不可能です。
土壌や地下水の汚染は、子や孫にまで続くものです。安易な選択によって、子や孫に汚染とその浄化のための大きな借金を押し付けるようなことだけは、しないようにしたいものです。
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